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江戸川区のスーパー堤防工事…住民強制立ち退き

今月12日、東京地裁で東京・江戸川区で進められている「スーパー堤防」を造る工事に反対する住民らが起こした裁判を東京地裁は住民側の請求を棄却した。これは東京・江戸川沿いで、国と区が進めているスーパー堤防事業である。はたから見れば安全の為、防災の為と言えるが、スーパー堤防を作る場所に疑問を感じてしまう。
上の写真を見て頂くとわかるが、スーパー堤防が作られる場所は江戸川区の北小岩という場所にあり、川の内側で住宅街までは干渉地帯が広がっている。本来、川が氾濫した場合、川の内側ではなく外側に水の力がかかるのが通例である。川の反対側である市川市国府台は、住宅街までは干渉地帯はなく、本来スーパー堤防を作るなら国府台側に作るのが自然である。
また、これまで国が進める公共事業の立ち退きでは、10年から20年かけて住民を説得し行われてきたが、今回このスーパー堤防の話が住民に話されたのは昨年2013年の7月の事。それも12月16日までに立ち退くよう通知している。
確かに、防災の観点から言えばスーパー堤防が必要な場所はあると考える。しかし、川の内側である北小岩という場所、そして住民立ち退きまでの国、江戸川区の強制的な進め方は、あまりにも強引である。また、立ち退き後の住宅について、住民には移転費用は払われるが、いったん立ち退き、再開発後に戻ってこなければならない。

このスーパー堤防工事の総事業費の内訳を見ていくと、なぜこんな場所にスーパー堤防を作るのか思惑が見えてくる。北小岩で行われるスーパー堤防+区画整備事業の総事業費は約43億円であり、本来、区画整備事業のみの計算なら以下の通りになる。

国の補助=約2億円
都と区の負担=約41億円
計=約43億円

しかし、スーパー堤防+区画整備事業では

国の補助 約29億円
都と区の負担 約18億円
計=約43億円

という結果になる。
スーパー堤防はあくまで、住民を立ち退きさせる為だけの建前であり、新たな公共事業を推し進めたい行政の思惑・利権を感じさせる。常識的に考えれば、これだけの強行な立ち退きは国が後押ししなければ都や区だけではできない。地方分権化されていない日本では、支持率さえあれば国は何でもやりたい放題できるのが現状だ。区画整備される北小岩に一体何ができるのか?どんな事業者がどんな建物を建設するのであろうか…。

この裁判は江戸川区だけの問題ではない。東京地裁が住民側の請求を棄却した流れは裁判の事例として残り、今後同じような裁判がどこかの住民側から起きたとしても、この裁判の結果が参考とされるからである。他人事な話では全くないのだ。今後あなたの住んでる地域で、強制的な立ち退きを迫られるケースも出てくるという事だ。

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江戸川区のスーパー堤防工事…住民強制立ち退き」への1件のフィードバック

  1. 読んどいた さんの発言:

    いつも情報ありがとう。ふ~ん
    青写真と開発計画書の情報が欲しい。
    確かに戻って来ても新築なら固定資産税が高くなる(徴収できる)。
    どんな建物がスーパー堤防呼ばれるのだろうか?
    まあ、消防車が入れないような場所もあるのも事実
    高値になるまで待つ地主がいるのも事実
    思い出のある家に住み続けたい人もいる。難しい・・・
    確かに堤防というのは変、何が目的なのだろうか?

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